カンパニー・メン

2019年12月10日
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観ておきたい一作
73点

巨大リストラに見舞われてしまった人々の姿を描く社会派ドラマ。

カンパニー・メン



大企業のGTXは業績不振から、造船部門を廃止し、一挙に三千人もの社員を解雇する。その煽りを受けてクビになってしまった営業部長のボビーは、再就職のため動き出すが、プライドの高さが邪魔してなかなかうまくいかない。一方、会社に残った創業者の一人でもあるジーンは、相変わらず高給を取り、新社屋の建設にまで手を付けようとする役員たちに忸怩たるものを感じていた。そんな中、株価急落の影響もあり、GTXはふたたび大量のリストラをはじめようとするが……。

こういう状況って誰にでも起こり得ることで、そういう意味では他人事としては観られなかった。
いきなり職を失った中高年にとって行き場がないのは日本もアメリカも変わらない。
しかも、それまでやってきた仕事に対するプライドなどもあり、中高年の再就職の道はとても険しい。

ボビーが仕事を選ぼうとする態度に「贅沢を言うな」とか「現実を見ろ」という気持ちにもなるが、実際、自分がこの状況に置かれたら、彼と同じような行動を取ると思う。
すべての人物の状況があまりにもリアル。
だからこそ、切ないし、息苦しいし、悔しくもなる。

自分は被害を受けずに社員をクビにして高みの見物をする社長と、自らの賃金を削りながら部下たちに給料を払おうとする親方。
成功者は前者なのかもしれないけれど、人間的に信じられるのは後者だろう。
でも、後者が報われない現実がある。
本当の経営とは何なのか、仕事とは何なのか。
あらためて突き付けられる映画だと思った。

※ほか、ちょっと。
・フィルの末路もまたリアルで痛々しい。
・ボビーの妻のマギーが本当に素敵すぎる人で、こういう人を嫁にもらいたいと思った。
・最後にほんのわずかだけれど救いがあってよかった。
・「僕が職を失ったところで、世界は何も変わらないんだ」という台詞が胸に響く。
・会社の経営者にはぜひ観てもらいたい。
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ひこくろ
Posted by ひこくろ
フリーでライターをしています。
有名人に会えるとワクワクしてしまうミーハーです。
1000本分の映画をぶった斬ってしまったので、これからはおススメの映画が1000本分溜まるまでやろうと思っています。

※おススメな映画があったらお気軽に教えてください。

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