チャッピー

2020年02月11日
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観ておきたい一作
77点

「第9地区」のニール・ブロムカンプが描くSFロボット映画。

チャッピー



南アフリカでは、AIを搭載したロボット警官が治安維持のために活躍していた。しかし、その開発者であるディオは現状に満足できず、人間を超える人工知能の開発に燃えていた。やがてディオは新しいAIの開発に成功。実験に反対する会社の目を盗み、襲ってきたギャングとともに一台のロボットを起動させるのだが……。

思いっきりざっくり言ってしまえば、科学的・社会的なロボコップ。
ただし、教育も大きなテーマになっていて、AIをどう育てれば、人間を超えるのかの話にもなっている。
誕生したばかりのチャッピーは何も知らない子供で、周囲の人間によってどんどん性格が変わっていく。
その様子がとてもおかしい。

一方でこの監督らしく、映画は全編さまざまなテーマにも満ち満ちている。
人間とは根本的に善なのか悪なのか。
人間の生命とは何なのか。
知能を持ったAIは倫理的に許されるものなのか。
母性とは何か。
差別とは何か。
ユーモアの中に埋もれることなく、かと言って悪目立ちすることもなく描きこまれた問題の数々は、嫌でも考えさせられるだろう。

暴力的な差別描写やアニメ的な戦闘シーンも相変わらず健在で、ここら辺の監督の持ち味は好きな人にはたまらない。
ロボットがまったく洗練されてなく、いかにも機械剝き出しというのもまたいい。
女ギャングが急に母性に目覚め、チャッピーに優しく接し、チャッピーも「ママ、ママ」と慕うというシーンも、とても人間臭くてよかった。
ものすごくリアルな現実感覚と、未来観と、哲学問題が絶妙に交じり合ったような作品だと思う。

※ほか、ちょっと。
・チャッピーが目覚めるシーンはかなり笑えます。
・この監督は基本的に人間が嫌いなんじゃないかな、と思う。
・ギャングも開発者も、結局は自分の利益しか考えてなく、無償の愛を注ぐのは女ギャングだけ、という構造も見事。
・ロボットに対する差別と暴力はかなりエグイです。
・映画館で観ればよかった、と思うくらい面白かった。
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ひこくろ
Posted by ひこくろ
フリーでライターをしています。
有名人に会えるとワクワクしてしまうミーハーです。
1000本分の映画をぶった斬ってしまったので、これからはおススメの映画が1000本分溜まるまでやろうと思っています。

※おススメな映画があったらお気軽に教えてください。

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