アバウト・レイ 16歳の決断

2020年05月16日
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観ておきたい一作
86点

トランスジェンダーの少女をめぐる家族の物語。

アバウト・レイ



 16歳のレイはトランスジェンダーで、ホルモン療法を希望していた。しかし、そのためには両親の同意が必要で、シングルマザーのマギーは元夫と会うのを躊躇っていた。焦るレイの気持ちも知らず、祖母のドリーは「レズビアンになればいい」と気軽に言う。いよいよ我慢できなくなったレイは、単身、父親のことを調べ上げ、その家を訪ねるのだが……。

性同一性障害を題材にしているけど、それがメインテーマじゃないのが新鮮だった。
レイの苛立ちがわかりつつも、マギーの不安や苦悩にも共感してしまう。
もどいかしいけど、どうすればいいのかわからない感じが絶妙。

この問題って、個人の問題として捉えがちだけど、実際にはこの映画のように家族や周囲を巻き込む問題なんだと思う。
だからこそ難しくて、でも、解決した時には得られるものは、本人だけでなく、全員にとって大きなものなんだろう。
映画の最後で、レイとマギーとドリーの三人か最高に素敵な笑顔を見せる。
そこにひとつの答えがあるように感じた。

また、映画は細かく些細な部分も丁寧に描いていて、それがじんわりと心に沁みてくる。
苛立ちを隠せないレイが、黙々と筋トレを続ける場面や、自分の過去と向き合いたくないマギーが何だかんだ言い訳しながら夫の家に向かわない場面なんか、何も語られていないのに、はっきりと彼らの気持ちが伝わってくる。
なかでも圧巻だったのは、レイが父親の娘と話すシーン。
「お兄ちゃん」と呼ばれた時のレイの心底幸せな笑顔は、一生忘れられないほど素敵だった。

ナオミ・ワッツ、エル・ファニング、スーザン・サランドンの演技もみんな素晴らしくて本当に傑作だと思った。

※ほか、ちょっと。
・2020年現在、僕のなかのエル・ファニング史上、最高の作品です。
・ナオミ・ワッツ演じるマギーもキュートでかわいらしい。
・観終わってしあわせな気分に浸れる映画だと思います。
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ひこくろ
Posted by ひこくろ
フリーでライターをしています。
有名人に会えるとワクワクしてしまうミーハーです。
1000本分の映画をぶった斬ってしまったので、これからはおススメの映画が1000本分溜まるまでやろうと思っています。

※おススメな映画があったらお気軽に教えてください。

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