生きてるだけで、愛。

2020年05月22日
0
0
おススメの一本
75点

本谷有希子の原作小説を趣里主演で映画化。

生きてるだけで、愛。



過眠症で引きこもりの寧子は、感情をコントロールすることができず、社会で働いて生きていくこともなかなかできない。彼女と同棲しているゴシップ雑誌編集者の津奈木は、そんな彼女を理解して接するが、それすらも彼女を苛立たせてしまっていた。それでも、寧子は自分を変えようと、奮い立ってバイトをはじめようとするのだが……。

趣里の演技がとにかくいい。ただただ、そのひと言に尽きる。
常にイライラし、些細なことでキレてしまう、言ってみれば、あぶない女の子が、まるで本当にそこにいるかのように感じられる。
この子は本当にそういう子なんじゃないか、と不安にさせられるぐらいリアルなのだ。
だから、観ていてハラハラする。何かいけないものを見ているような気にもなる。

その頂点が、次々と服を脱ぎ捨てながら街を疾走していくシーン。
映像的な迫力だけでなくて、そこには確かに寧子の狂気がほとばしっていた。
脱いだから熱演とかよく言うけど、そうじゃなくて本気の本気で趣里の最高の熱演だった。

また、それに呼応するかのような菅田将暉の演技も見事だった。
この彼氏の役は原作ではほとんど出てこないのだけれど、映画では絶対に必要な人になっている。
この人がいるから映画が成り立っていて、どこかにまだ救いがあるように感じられる。
しかも、彼自身が抱えきれずにキレてしまうシーンもある。
この難しい役を、これまた自然体で演じてみせた彼もすごい。

※ほか、ちょっと。
・本谷有希子はタイトルの付け方にセンスがあるよなぁ、といつも思う。
・彼女の作品はいくつか映画化されているけど、これが一番好き。やっと待ってた本谷有希子の本質に会えたような気がする。
・趣里って女優さんをちゃんと知ったのはこの映画が初めてだったので、これからしばらく彼女が出てるのを見る度に、大丈夫だろうかと不安になっていた。
スポンサーサイト



ひこくろ
Posted by ひこくろ
フリーでライターをしています。
有名人に会えるとワクワクしてしまうミーハーです。
1000本分の映画をぶった斬ってしまったので、これからはおススメの映画が1000本分溜まるまでやろうと思っています。

※おススメな映画があったらお気軽に教えてください。

Comment 0

There are no comments yet.