午後8時の訪問者

2020年05月24日
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観ておきたい一作
78点

ダルデンヌ兄弟によって撮られた社会派ドラマ。

午後8時の訪問者



町の診療所で働く女性医師のジェニーは、ある晩、診療時間外にやって来た患者を無視して追い返してしまう。翌日、診療所を訪れたその少女は死体で発見された。名前もわからず、身元も判明しないままの少女は誰なのか、なせ死んだのか。ジェニーは、独自に少女のことを探りはじめるが、なぜか少女を知ってると思われる人たちは協力してくれず……。

ダルデンヌ兄弟の撮る映画はいつも重い。
重いけれど饒舌ではなく、それはむしろ自分で考えることを強要してくる。
「息子のまなざし」も「ある子供」も、強烈な事件を描いているにも関わらず、映画のトーンはとても静かだ。
なのに、その底には重く問題意識が流れている。

この映画でもダルデンヌ兄弟は、特別に何かを語ろうとはしない。
あくまても淡々と描写を重ね、謎が解けていくと自然と問題が浮き上がってくるように描いている。
その何も説明しないのがたまらなくいい。

医師の過剰労働の問題。
人が抱える「後悔」の念。
社会的弱者が生きていくための手段。
自らが被害を被りたくないがゆえの非協力。
いろんなことが頭に浮かび、思いきり考えさせられる。
どれもが監督の言いたいことのようにも思え、そうでないようにも思える。

何も語らないことで、あらゆることを語っている、すごい映画だと思う。
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ひこくろ
Posted by ひこくろ
フリーでライターをしています。
有名人に会えるとワクワクしてしまうミーハーです。
1000本分の映画をぶった斬ってしまったので、これからはおススメの映画が1000本分溜まるまでやろうと思っています。

※おススメな映画があったらお気軽に教えてください。

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