あんにょん由美香

2014年06月17日
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おススメの一本
70点

若くしてこの世を去ったアダルト女優・林由美香の人生を、幻の日韓合同作品「東京の人妻 純子」を中心に描くドキュメンタリー。

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生前、林由美香と親しくしていた監督の松江は、彼女が韓国のエロ映画に出ていたことを知る。その映画は出演している韓国人が片言の日本語で演技をする奇妙な代物で、松江はそれがなぜ、どのように作られたのかに興味を持ち関係者にあたりはじめた。同時に彼女と一緒に仕事をしてきた監督らからも彼女の話を聞きつつ、松江は彼女像を作り上げながらついに韓国へと飛ぶ……。

同時代の人なのですが、残念ながら僕はあまりこの林由美香さんという方を知りません。出ていたアダルトビデオを一本か二本、自主製作の主演エロ映画を二本観たことがあるだけです。

なのでこの映画も彼女のファンとして観に行ったわけではありません。たんに、珍しいドキュメンタリーを観に行く感覚で行きました。

で、観てみてわかったことがありました。
これは心底惚れこんだ相手に送った監督の「手紙」でした。

映画のいたるところに「好き」という気持ちがあり、出演者陣のあらゆる部分に「好き」という気持ちが見える。作品どうこうではなく、一緒に仕事をしたいと思わせる彼女の魅力が見える。
彼女の演技がどんなものかは知りませんが、少なくとも人間的な魅力に満ち溢れていた人なんだなぁということは痛いほど伝わってきました。

それだけでこの「手紙」は成功しているように思います。

だんだんと彼女が可愛くてしょうがなく見えてくる、心地よくて暖かい映画です。

※ほか、いろいろ。
・エロ業界のいい加減さと厳しさの両面が見られます。
・長年、彼女と仕事をしてきて、かつては恋人同士でもあった平野勝之監督の「お前に覚悟はあるんだろうな」という言葉が印象的でした。
・韓国のエロ事情の厳しさにも驚きです。
・岩井俊二監督の「市川崑物語」と雰囲気が似ています。
・彼女の作品を観たいとはあまり思いませんが、彼女には会ってみたかったと強く思いました。
・エロ業界って面白い人が多い。
・彼女を知らなくても観る価値ありです。
・彼女のご冥福を心より祈ります。
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ひこくろ
Posted by ひこくろ
フリーでライターをしています。
有名人に会えるとワクワクしてしまうミーハーです。
1000本分の映画をぶった斬ってしまったので、これからはおススメの映画が1000本分溜まるまでやろうと思っています。

※おススメな映画があったらお気軽に教えてください。

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