グシャノビンヅメ

2014年08月25日
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まぁまぁ面白い
55点

当時まだ大学生だった山口洋輝がインディーズ体制で撮り上げた劇場デビュー作品。

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職業や階級によって何百層にも分けられた社会。その中で暮らす女子高生の藤崎ルキノは、いつものように学校へ通うために「エレベーター」に乗り込んだ。だが、その日に限ってエレベーターは「囚人と監獄の街」である99階で急停止する。乗ってきたのは2人の囚人と1人の若い刑事。これで同乗者は、操作技師の女性と主婦、科学者らしき男と引き籠りふうの少年を入れて計8人となる。暴れる囚人に怯える同乗者。その上、突然の爆発で彼らは密室の中に閉じ込められることなり……。

とても大学生が撮ったとは思えないほどの完成度にまずは驚きました。おそらく監督はものすごいマニアか懲り性なんだと思います。
それぐらい、映像もそうだし、設定、人物の配置、物語、小道具、字幕、演技、その他何から何まで、欠点がありません。

ただ、その欠点のなさは逆に弱点だろうとも僕は感じました。
あまりに完成されたものは「飛び出た」印象を残すことができません。それに満足して大切にしてくれる人はいるかもしれませんが、心に傷を残すほど誰かの記憶に残ることはまずないでしょう。

それはそのまま「インディーズムービー・フェスティバル(IMF)」と「びあフィルムフェスティバル(PFF)」の違いのような気がします。
完成度の高さを求めるIMFに対して、どっかずば抜けた才能を評価するPFF。どちらがいいとは簡単には言えませんが、僕はPFFのほうが好きです。というか、IMFに関してはほとんど興味が湧きません。

なので、この映画もすごくよく撮れているとは思うのですが、それ以上には感銘を受けませんでした。同じような内容なら、完成度では完全に劣るものの、塚本晋也の「電柱小僧の冒険」や「TESUO」のほうが圧倒的にパワーがあります。少なくとも衝撃的なほどに記憶に残る。そう思わざるを得ません。

この先、この監督がどのような作品を撮るかによって評価も変わってくるんだとは思いますが、少なくともいまの時点ではそんなに期待はできません。でも、頑張って欲しいとは思います。

※ほか、ちょっと。
・上手さは抜群。本当に上手いのです。カット割りや演出など、すべてにおいて素人離れしているのは僕にもわかります。
・これをインディーズで撮ったというのにも頭が下がります。
・出ている人は素人同然の役者さんばかりですが、それでも演出がいいのか上手いです。
・とことん計算し尽したんだと思いますが、その計算が僕には鼻についたってことなんだと思います。
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ひこくろ
Posted by ひこくろ
フリーでライターをしています。
有名人に会えるとワクワクしてしまうミーハーです。
1000本分の映画をぶった斬ってしまったので、これからはおススメの映画が1000本分溜まるまでやろうと思っています。

※おススメな映画があったらお気軽に教えてください。

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